下駄は土踏まずの形成に役立つのか?
昔は扁平足の子どもは少なかった。
皆んな下駄を履いて外で遊び回っていた。
今の子どもは下駄を履かない。
だから扁平足の子が多いのではないか?
という事を度々聞くことがあります。
今の子どもは下駄を履かなくなったから扁平足になる子が増えたのでしょうか?
そうではありません。
下駄は足にとって決していい履物とは言えません。
しかし、今の子どもたちに比べて、昔の子どもたちは確かに扁平足が少なかったようです。
それは下駄を履いていたからではありません。
昔の子どもたちは、今の子どもとは比べ物にならないくらい、たくさん歩いていたから、扁平足になる子が少なかったのです。
今の子どもは昔の子どもよりも活動量が減っている
少し古いデータになりますが、平成17年度の国民健康・栄養調査では、昭和63年時と比較して、子どもの1日当たりの平均歩数が約4,000〜5,000歩減少していたことがわかったそうです。
交通機関が発達した現代では、圧倒的に歩く距離が短くなっているのです。
特に田舎では、すぐ近くのコンビニに行くのにも車を利用する方が多いのではないでしょうか?
そのような背景もあって、都市部の子どもに比べて田舎の子どもはさらに歩く距離が短いため、都市部の子どもよりも田舎の子どもの方が扁平足の割合が高いとも言われています。
確かに昔に比べて今の子どもは習い事でスポーツに取り組む子どもが増えているため、活動量としては増えているように思われがちですが、その反面、習い事に行かない普段の生活では、室内でテレビを観たり、ゲームをしたりして遊ぶ時間が長く、トータルで見ると昔の子どもよりも今の子どもの方が、確実に活動量が減ってきているのです。
土踏まずの形成には適切な靴を正しく履き、たくさん歩こう。
土踏まずの形成には履物は重要です。
しかしそれは下駄のような履物ではなく、足に合った適切な靴を、正しく履いて、たくさん歩くことがとっても重要です。
扁平足にならないように下駄を履かせよう!ではなく、足に合った適切な靴を、正しく履いて、たくさん歩くようにしましょう。
足の指をしっかり使ってたくさん歩けば、土踏まずの形成にもつながります。
近距離であればできるだけ車は使わず、子どもさんと一緒に歩くようにしてみてください。
子どものペースでゆっくり歩いていると、普段は気付かないようなものにも新たな発見があって、意外と楽しいですよ!